昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

車田正美『B'T X』その1

『B'T  X』(94~)は主人公・高宮鉄兵が相棒の
B'T(=ロボット)Xと共に、天才的な頭脳を持つ
兄の鋼太郎を連れ去った機械帝国に立ち向かう
近未来バトルものです。

※「ビート エックス」と読みます。

正確にはロボットとは違いますが、説明が
長くなるのでメカの一種だと思ってください。

96年にはアニメ化もされました。


少年エースで連載されていた影響か、
アニメ的な設定を多分に含んだ
従来の車田マンガとは毛色の違う作品です。

どう違うかってまず、Xは麒麟がモチーフ。

この当時の車田作品はリンかけ2といい、
麒麟推しでしたね。

更にキャラの服装がスタイリッシュ。

普段は白い丸首シャツに白いズボン+聖衣とか
ボロボロの包帯+学ランが車田ファッションですよ?

しかしバンダナに指ぬきグローブ、ブーツに
デニムのベストって今の感覚だと
「一昔前のオタクファッション」なのが
時の流れの残酷さを感じます。

また、B'Tは一体ごとに性格が異なるため
相棒(バディ)ものの要素もありました。

聖衣や聖剣、カイザーナックルだって
自己主張したり勝手に動くことはありましたが
基本は「アイテム」です。

登録した人間(ドナー)の血液で動く、という
文字通り血を分けた間柄の機械の相棒とか
唯一無二の設定です。

そのため北斗が白血病を発症しながらも、B'Tマックス
との絆を壊したくないと治療を怠ったりもしています。

戦い方も他の車田漫画の拳で必殺技を繰り出す
パターンでなく、
固有の武器やB'Tの性能で戦う展開でした。

B'Tジュテームの音波+ドナーである鳳(フォウ)の
バイオリンのコラボ攻撃とかすごすぎる……。

あと環境問題や遺伝子工学とかが物語に組み込まれ
てるのは90年代らしさでもありますが

不遇な結果に終わった『SILENT KNIGHT翔』
設定が活かされているのかもしれません。

また、キャラ造形も普段の車田作品とは
変わらない部分もあれば大きく違う部分もあります。

その辺は次回に続きます。