昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

荒川弘『銀の匙 Silver Spoon』その1

銀の匙 Silver Spoon(11~)は

北海道の蝦夷農業高校(通称エゾノー)で
繰り広げられる非農家出身の主人公・
八軒勇吾と愉快な仲間たちの

「汗と涙と家畜の青春酪農グラフティ!!」です。
(注:キャッチコピー)

時にコミカルで時にシビアな
そしてごくたまに甘酸っぱい学園モノです。

13年にはアニメ化、14年には
実写映画になっています。

農家の子でもない八軒がエゾノーに入ったのは
進学校で受験ノイローゼになったため。

事情を知った校長先生のお言葉
「生きるための逃げは有りです」は

作者から読者に向けたメッセージとも
受け取れます。

ちなみにただ逃げるだけでなく
「逃げたことを卑下せずにプラスに変えてこそ、
逃げた甲斐がある」とも言っています。

基本的にはそれぞれにキャラの濃い仲間や
先生たちとワイワイ食べ物絡みやイベントで
盛り上がってるのは見ていて楽しいですが、

仲間の一人、野球少年の駒場くんの家が
廃業し、甲子園の夢も破れて退学する話は
本当につらい……。

しかしだからこそ、それを見たヒロインの御影アキ
隠してきた自分の夢を親に打ち明ける機会にも
なっています。

実家の農家を継がず、大学を目指すことになった
アキは八軒に勉強を見てもらうことになります。

その際、アキが歴史に興味を持つよう
好きな馬のエピソードから誘導したり
現代文の問題からまず見るようにアドバイスしたりと
これも学生の読者には参考になるかも。

大学受験の際の面接で、面接官の一人が
(動物好きなんじゃなくて)

「人間嫌いなんじゃないの?」と意地悪な質問をし、

「好きな人はいます!!!」って答えるアキが
めっちゃ可愛い。あまずっぺぇ……。

 

起業した八軒たちの会社はどうなるのか、
二人の恋の行方は?

八軒パパは融資を認めてくれるのか?

現在は休載中ですが、色々と気になるところです。

あとこれを読むと、飲食物を口にする際、
それを提供してくれる動物と農家の人々に
心から感謝したくなります。

続きを辛抱強くお待ちしております!!