昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『仮面ライダーオーズ』その1

仮面ライダーオーズ(10~)は
800年前の封印から解き放たれ、復活した
欲望の怪物・グリードと
主人公の火野映司が、グリードの一人・
アンクを相棒として戦うお話です。

こう書くとアンクは正義側みたいですが、

彼は他のグリードと共闘できない事情があり
更に右腕しか復活できていません。

たまたま戦闘中、ヒロイン比奈の兄で
刑事でもある泉信吾が重傷を負ったことから
その体に取り憑きます。

アンクの腕が離れると植物人間状態になるため
映司も比奈も、生命維持装置がわりに
泉刑事との共生を認めるほかありません。

序盤の映司は「少しのお金と明日のパンツが
あればいい」と公言する

楽天的で心優しい、放浪癖のある青年という印象で

アンクと駆け引きしながらアイスで釣るなど
全体的にコミカルな雰囲気の作品でした。

なお小林靖子脚本において明るい
始まりは罠です。心に刻んでおきましょう。

グリードの体と意識を形成するのは
色つきのコアメダルと銀色のセルメダルです。

アンクが右腕だけで宙に浮いたり会話できるのは
意識のコアメダルは残っているからです。

 

アンクの目的は映司(=オーズ)を利用して
沢山のメダルを奪うこと。

しかし映司はお人よしのように見えて案外
したたかな一面があり、一筋縄ではいかない
独特の共闘関係になります。

この二人の関係性とその変化こそ
『オーズ』という作品のキモです。

最初は険悪な仲でも一緒に
戦ううちに真の絆が……というのは

あらゆる創作物のお約束ですが
そう簡単にデレるアンクではありません。

それだけにラスボスから映司を庇い、
ヒビの入ったコアメダルを
映司に渡して共に戦うクライマックスは
涙無しでは見れません。

更にラスボスは倒したものの、
生身で空中から落ちる映司を
アンクの腕が掴み、

仲間たちも地上から手を伸ばす
シーンも

アンクが比奈ちゃんに別れを告げ、
割れたコアメダルが落下するシーンも

何もかも名場面でした。

まだまだ語り足りないので
また近いうちに。