『キャンディ・キャンディ』の魅力の一つは
活き活きとしたキャラクターたち。
主題歌の「おてんば いたずら 大好き」の
歌詞に違わず
寮のカーテンをロープ代わりに向かいの男子寮の
(間違えてテリィの)部屋に飛び込み
反省室から脱走し、屋根伝いにアルバートさんの
いる動物園まで出かけて行くキャンディの
強烈なバイタリティ。
キャンディを取り巻く、個性豊かな男性キャラも素敵です。
永遠の王子様、アンソニー。
若死にしたことでキャンディだけでなく当時の
少女たちにとっても永遠の憧れになりました。
アンソニーの従兄であり、仲良しのステアと
アーチ―の兄弟。
個人的にポンコツ発明家のステアが
好きだったので
志願兵としてフランスへ行き、
戦死したのは泣きました……。
アーチ―はオシャレさんですが、ステアの発明の
テスト=失敗に巻き込まれる常識人枠でもある。
そしてイギリスで出会った貴族にして不良息子、
テリュース・G・グランチェスター(通称テリィ)
女優との私生児のため寄宿学校に追いやられて
やさぐれ中。
キャンディに魅かれていきますが
イライザの罠で引き裂かれ、
学校を辞めた後、俳優になります。
キャンディと再会するも、自分を庇って大怪我した
女優のスザナを見放すことができず……。
「丘の上の王子様」=ウィリアム大おじさまでも
あった動物好きのアルバートさん。
序盤はヒゲのむさくるしいオジさんでしたが
実は変装で、本当はアンソニーが大人になったような容姿。
しかし何より、キャンディをいじめる悪役兄妹
ニールとイライザのインパクトの強さは伝説クラス。
イライザの方が首謀者で、ニールはおまけ
みたいなものですが
ステアの死を、自分の(キャンディとの婚約)願望に
利用したことは未だに許せない……!!!
40年以上前の作品ですが、これだけ熱く語れる
名作と言うことです。
諸事情で新装版も出せず、スピンオフも作られないのは
本当に残念としか言いようがありません……。