昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

怪奇大作戦 第三話『白い顔』

顔パックするたびに思い出す、この話。

怪奇大作戦は68年の円谷作品。
SRIこと科学捜査研究所のメンバーたちが
(トンデモな)科学犯罪を解決するお話。一話完結。

大雑把な今回のあらすじ。
爆発により顔に大やけどを負い、顔に包帯を巻いた
物理学者が、娘に近づく男たちをレーザーで
抹殺していく話。

そう書くと単なる毒親みたいですが、
火傷後の素顔を見た奥さんに逃げられ

世間からも忘れ去られた、かつての天才学者の
唯一の心のよりどころが娘という設定です。

うがった見方をすれば、この父親は心のどこかで
醜い素顔を見られても、娘には受け入れてほしいと
願っていたわけで

SRIに犯行を暴かれて警察に逮捕され、住まいを失うことと
引き換えにその願いがかなったと言えるんじゃ
ないでしょうか。

 

娘も素顔を見た上で「お父様……!」とラストに抱きついてますが
赦したというよりは、共依存的なものを感じます。

母親は既に出て行き、婚約者も、迫っていた職場の同僚も
父親に殺されたわけで、

もし父親を突き放したら、彼女には何一つ
残らないという恐怖があったのではないでしょうか。

 

解釈はどうあれ、およそ子供向けの内容では
ないんですが、

オチに子供に風船でレーザーの凄さを見せたり
教訓めいたことを言って、
なんかうまいこと子供番組っぽくまとめた……!

と思いきや、子供がトレイをひっくり返したため
ケーキをかぶって顔が白くなる→

白い仮面が合成されてEDという凝った演出。

感想は「とにかくよく燃えたり爆発する回だなー」

オフィスビルで人体発火、道路で車が爆発炎上、
別荘近くの湖でモーターボートが大爆発と
景気よく燃やしてます。

 

ところでこの娘さん「あたくし」「お父様」口調で
お父様もムーミンパパみたいなパイプくわえてます。

さすがにリアル68年頃に、こんな喋り方やパイプが
流行ってたとは思いませんが、
昭和の上流階級キャラ(『ガラスの仮面』の亜弓さんとか)の
フィクション上のお約束があったのかな?