顔パックするたびに思い出す、この話。
※『怪奇大作戦』は68年の円谷作品。
SRIこと科学捜査研究所のメンバーたちが
(トンデモな)科学犯罪を解決するお話。一話完結。
大雑把な今回のあらすじ。
爆発により顔に大やけどを負い、顔に包帯を巻いた
物理学者が、娘に近づく男たちをレーザーで
抹殺していく話。
そう書くと単なる毒親みたいですが、
火傷後の素顔を見た奥さんに逃げられ
世間からも忘れ去られた、かつての天才学者の
唯一の心のよりどころが娘という設定です。
うがった見方をすれば、この父親は心のどこかで
醜い素顔を見られても、娘には受け入れてほしいと
願っていたわけで
SRIに犯行を暴かれて警察に逮捕され、住まいを失うことと
引き換えにその願いがかなったと言えるんじゃ
ないでしょうか。
娘も素顔を見た上で「お父様……!」とラストに抱きついてますが
赦したというよりは、共依存的なものを感じます。
母親は既に出て行き、婚約者も、迫っていた職場の同僚も
父親に殺されたわけで、
もし父親を突き放したら、彼女には何一つ
残らないという恐怖があったのではないでしょうか。
解釈はどうあれ、およそ子供向けの内容では
ないんですが、
オチに子供に風船でレーザーの凄さを見せたり
教訓めいたことを言って、
なんかうまいこと子供番組っぽくまとめた……!
と思いきや、子供がトレイをひっくり返したため
ケーキをかぶって顔が白くなる→
白い仮面が合成されてEDという凝った演出。
感想は「とにかくよく燃えたり爆発する回だなー」
オフィスビルで人体発火、道路で車が爆発炎上、
別荘近くの湖でモーターボートが大爆発と
景気よく燃やしてます。
ところでこの娘さん「あたくし」「お父様」口調で
お父様もムーミンパパみたいなパイプくわえてます。
さすがにリアル68年頃に、こんな喋り方やパイプが
流行ってたとは思いませんが、
昭和の上流階級キャラ(『ガラスの仮面』の亜弓さんとか)の
フィクション上のお約束があったのかな?