東映特撮YOU TUBE オフィシャルで現在公開中の
『超電子バイオマン』(84年)17話では
敵ボスのドクターマンが「浦島太郎は
ユートピアへ行ったに違いない。
浦島太郎の子孫を探せ!」と、
実に乱暴な命令を出します。
見つかった浦島さんちの子供がさらわれ、
「子孫なら先祖の記憶を持っているはず!」
というツッコミどころ満載の理論で作られた
謎装置で、
本当に過去の映像が出てくるという
何とも昭和らしいお話でした。
浦島太郎の子孫といえば『ザ・モモタロウ』
(87年連載)の
浦島太郎から50代目の子孫にして
ムー帝国のわがまま王子、ウラシマ・まりん。
お父上はウラシマ・ら・むーでしたね。
他にも竜宮城=ムー帝国ネタは
劇場版『ドラえもん のび太の海底奇岩城』
(83年)
高階良子『はるかなるレムリアより』(75年)も
冒頭に「浦島太郎」のおとぎ話が引用され、
ヒロインの幼馴染が行方不明になる直前
「竜宮城へ行く」と言い残しています。
それを信じ続けたヒロインは親や周囲からも
白眼視されていますが、
彼は「ナーガラージャ」という別名で
再びヒロインの元に現れます。
そしてヒロインこそ永遠の女神
アムリタデヴィの生まれ変わりでした。
彼女が暗黒神ガアリイにさらわれたことで、
ムー大陸(=レムリア帝国)は海に
沈んだのです。
ナーガラージャと共にレムリアの
帝王ラ・ムーとなったヒロインは、
毒ガスによって滅亡した地上から
善良な人々を救い
地底に新たなレムリア帝国を築く……。
という「なかよし」というよりは
オカルト雑誌「ムー」に連載されてそうな
お話でした。
地球空洞説だったり、毒ガスも光化学スモッグ
からの発想なんだろうなぁとか、
70年代らしさが出た設定がたまりません。
ムーにしてもアトランティスにしても、
昭和にはそれをネタにして色んな作品が
作られましたが、
平成になるとほとんど見かけなくなりましたね。