昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『4週連続スペシャル スーパー戦隊最強バトル!!』その2

本作の巧いところは
スーパー戦隊同士が戦うと
いっても

・先にジェムを取った方が勝ち。
・戦う理由は「勝利チームには
願いが叶う」

切迫した状況ではないので
戦士たちも試合のような
雰囲気がありました。

しかし和やかに進行する大会に
殺伐とした乱入者はお約束。

「我が名はガイソーグ
宇宙最強を求める者……」

(CV:関智一

突然やって来たガイソーグに
倒されるチームが出ます。

※敗けると元の世界に
戻るらしい。

タカ兄とスティンガーが
ガイソーグと戦ってる最中、
生身でガイソーグに襲いかかる
マーベラス

マベを庇ってタカ兄が
ケガをしますが
マベは邪魔すんなと責めます。

スティンガーも大和も
それに怒ったのに

ギスギスした空気を
和ませようとするタカ兄は
聖人……。

大和が問い詰めても
マベは頑なに事情を説明
しません。

タカ兄はそんなマベを心配して
後を追ってしまい、カグラも
ついていきます。

スティンガーも用事があると
席を立ち、一人残される
大和が不憫でならない……。

スティンガーはツルギと
連絡がつかない、結界があるなど
この空間自体に何か不穏なものが
あると匂わせます。

そしてガイソーグは何故か
スーパー戦隊にだけ配られた
はずの金色のチケットを持っていた
ため、正式な選手と認められます。

チームはバラバラになったのに
リタからは3対3のチーム戦を
要請され、一人で戦うと言う大和。

(この時点でタカ兄が
マベを笑わせて仲良く
なっていたのも知らず……)

ここで大和の叶えたい願いが判明。
思いのほか重かった……。

あと本気モードの大和は
強すぎる。

羽の生えたゴリラが
鯨のパワーを持ってるって
殺意の塊では?

敗れたとはいえガオレッドが
レジェンドらしいアドバイス
くれます。

それを受けて、マベを
信じきれてなかったことを
謝る大和。

和やかな雰囲気の中、
再びガイソーグが登場して
駆け出すマベ。

しかしそのガイソーグの中身は
大和を迎えに行ったはずの
タカ兄で……。

この回でリュウソウグリーン
&ブラックが登場。

続きはまたそのうちに。

アミュー『この音とまれ!』その11

滝浪先生の指示で
光太は百谷くんを、

愛(チカ)は吉永くんを
指導することに。

さとわ「組み合わせが
意地悪すぎです」

妃呂や武蔵も心配する通り
二人は教えるのが下手。
更に加えて……。

光太&百谷くんの場合は
教わる方がレベルが上と
いう技術面の問題。

筝の演奏は初めてでも
バンドでドラムやってる
百谷くんは上達が早く、
質問も高度。

先輩のはずの光太は
曖昧にしか答えられません。

百谷(思った以上に
つまんねぇ部)

百谷くんが失望する一方、
光太の方は「雰囲気で分かった
つもりになってたこと」に
気付きます。

光太「……俺 こんなでも
先輩だしっ」

見守る妃呂がすっかり
お母さん目線になってて
可愛い……。

愛(チカ)&吉永くんは
吉永くんのトラウマ直撃問題。

吉永くんは同級生から
愛がかつて「祖父を襲撃した」
という悪い噂を聞いていた
直後でした。

「久遠先輩にはお筝を
教わりたくありません」

気弱で大人しい子なのに
きっぱりと拒絶します。

仕方がないと退く愛に

さとわ「久遠が30分で
諦めるような相手とは
一緒に全国なんて
行けない」

強烈な信頼関係がないと
出ない台詞ですが
自覚無さそうなのが更に良し!!

回想シーンで吉永くんが
お祖父ちゃんに
筝を教わっていたこと、

悪質ないじめっ子にからかわれて
「じいちゃんが弾けって言うから
仕方なくっ……」と言ってるのを
聞かれてしまいます。

本作の悪意のある人物の
描き方、本当に巧い……。

「気にしなくていいからな」と
母から伝言を聞きますが

祖父が交通事故で亡くなって
しまい、二度と会うことは
できなくなります。

ぬけがら状態の中、
受験を前に母から
「筝曲部のある高校」が
大会に出てると教えられます。

「天泣」を弾く筝曲部メンバーを
見た吉永くんは、

(僕も あそこに行きたい
あの場所に 許されるのなら)

という顛末でした。

祖父から筝を習っていたと
聞いた愛が

「いいな」と柔らかく
笑う表情が素晴らしい……!

吉永くんが泣いたため、
教師からあらぬ誤解を受ける
オチが……。

(フォローする百谷くん)

続きはまたそのうちに。

(雑談)昭和のオタクとやおいの話

古傷が疼いたので語ります。

※腐話=BLを含みますので
苦手な人はご注意ください。

昭和の頃はBLも腐女子
いう言葉も存在せず

二次創作はやおい
オリジナルはJUNE・耽美小説と
呼ばれていました。

やおい=やまなし・おちなし・
意味なし、から

やばい・おぞましい・いやらしい
やめて・おしりが・いたい
など変遷(諸説)があり、

当時発刊されていた辞書
現代用語の基礎知識」にまで
登場したため、当時のオタクは
困惑したものです。

(オタクという概念も当時
ありませんが、便利なので
使います)

今でも覚えてるけど
なんでカットが
髙河ゆんの『源氏』
だったんだろう……?

私がオタクの道に片足を
突っ込んだのは80年代
後半から。

やおい」という言葉をはじめて
聞いたのはアニパロコミックス、

藤田わかさんのC翼・星矢パロ
「世紀末翼伝説」でした。

一輝「やっちゃんやがつく
やおいの子っ!」

瞬「兄さんったらばけつ!」

(取り乱すあまり不潔と言えてない)

※本作は健全なギャグ漫画です。

意味が分からなくても
口にしただけで弟が泣く

=大変な禁句だということ
だけは伝わりました。

その後、ふゅーじょん
ぷろだくと発行の星矢同人誌
アンソロジーを本屋で発見。

だって!!「星矢に夢中」って
タイトルの本見たら、ファンなら
買うでしょ!?

しかも前半は健全な
ギャグだったよ!?

(これが噂のやおいか……)

今思うと不思議なのですが
驚くことも拒絶反応もなく、
素直に受け入れてしまいました。

それまでは流石に(こいつら
仲よすぎ……ホモでは?)と
考えたことはありませんでしたが

後に友人が「ずっとこいつら
ホモだと思ってたから

同じこと考えてる人がいるんだと
安心した」と言ってました。

つまりやおいアンソロという特殊な
ジャンルに触れたことで染まった
後天性腐女子

既にその兆候がある人が
ようやく答えを見出した、
先天性腐女子の二種類が
いるわけです。

前者の方は出会わなければ
腐女子になることはなかった
かもしれないと思うと、
罪深い存在ですね。

続きはまたそのうちに。

しののめしの『腐女子交流記 アラサー×JK』

腐女子交流記』(17~)
SNSきっかけで出会った
29歳のOLオタ子と17歳の
女子高生フジョ美との
交流を描いた4コマ漫画。

オタク、腐女子あるあるを
コミカルに描きます。

十代とアラサー、両方の
視点で描かれてるのが特徴。

それにより年齢関係ない
オタク・腐女子の特性も、
ジェネレーションギャップも
出せます。

ソシャゲの課金、痛バッグ、
2・5次元舞台にコラボカフェ、
ツイッター……。

29歳のオタ子ですら
隔世の感を禁じ得ないくらいだから
昭和のおばちゃんなど
遠い目をするほかない……。

歳は離れてても、フジョ美の
嗜好や絵柄は古め設定なので
オタ子と趣味が合います。

著作権的な意味でも)
曖昧にボカしてありますが

二人とも90年代後半くらいの
作品が好きなようですね。

話が盛り上がりながらも
オタ子がR18の話題を
出さないよう気をつけてたり

R18の本を買ったフジョ美が
高校卒業まで預かってほしいと
オタ子に頼んだりと、線引きが
しっかりしてるのが実に今風です。

(18禁表示は年齢制限でなく
そう書くことで読者の興味を
引くおススメポイントだった……
そんな時代もありました)

フジョ美視点で読むと

大人のオタ子は購買力が
違う=部屋は宝の山!

自分がドハマりした時には
リアルタイムを過ぎていて
同人やグッズもない作品が

「受け取れ当時の
アンソロの山!!!」

「突然の供給の大洪水!!」

オタクの夢では?

なおあらゆるカプ・性癖が
ごった煮状態だったため

「地雷持ちへの配慮は!?」

「当時のアンソロに
そんなサービスないよ!?」

(以下、いかに無法地帯
だったかを熱く語るオタ子)

そもそも二次創作のアンソロ
(今ならR18マーク確定)が
商業誌から出てて、

中学生でも普通に買えたん
だからなぁ……。

あれが腐女子の入り口に
なった人は多いでしょうね。

比較的若いオタクからしたら
(昔ってそうなんだ……)

比較的古参からしたら
懐かしさと同時に
古傷を疼かせつつ

(今時はそうなってるのか……)と
しみじみする作品です。

惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』その2

史実のチェーザレや歴史に
興味ない人は

比較的自由な気風の土地で
育った、心優しい平民の
アンジェロと

幼い頃から司祭になるために
英才教育を施された名門貴族の
庶子チェーザレとの

出会いと友情を描いた
作品として読んでも
楽しめると思います。

また、チェーザレの腹心の
ミゲルも魅力的なキャラです。

孤児だったのを引き取られて
幼い頃からチェーザレと共に
育っています。

ミゲル「チェーザレの才能が
この世に反映されるため
そのために神は俺を
誕生させた

チェーザレの手足となり
支えとなる存在として」

主従関係でもなかなか
ここまで熱烈な台詞は
出ないですよ……。

でも幼馴染の気安さからか
お互い言いたい放題だし
口ゲンカもします。

何がすごいってこの後

ミゲル「もしおまえが
チェーザレの敵になるような
ことがあれば──

俺は迷わずおまえを
殺すだろう」

そんなこと言われた後も、
普通にミゲルと仲良く
接してるアンジェロは
大物すぎない……?

4~5巻ではチェーザレ
ミゲル以下側近たちを置いて
アンジェロと二人で祭りに
繰り出します。

暗殺者をおびき寄せる
目的もありましたが
当然バレて怒られます。

叱った後の側近・
フランチェスコの台詞。

「あの方が童心に戻られた
最初で最後の一日であった」

苛烈だったあの方の人生に
そんな無邪気で楽しい日が
一日と言わず沢山あったことを
願わずにはいられない……。

チェーザレがアンジェロに
親しげに振る舞いながらも
疑いを拭えずにいたのは

自分に暗殺者が送られたと
聞いた直後、アンジェロが
1人遅れて入学したという
タイミングの悪さもありました。

しかしアンジェロの
良くも悪くも目立つ言動や

嘘のつけない性格などから
チェーザレも次第に警戒を
解いていきます。

やがて真の暗殺者が牙を
剥いた時、アンジェロが
チェーザレを庇って負傷。

仲間と信じていた相手に
殺されかけてなお、相手の
家族の助命を乞います。

そこからは完全に信頼され、
チェーザレの側近たちや
チェーザレ従兄のホアンとも
親しくなっていきます。

続きはまたそのうちに。

惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』その1

チェーザレ 破壊の創造者』
(05~)ルネサンス期の
イタリアに実在した人物、
チェーザレ・ボルジアの若き日を
描いた歴史モノ。かなり史実に
忠実に描かれています。

冒頭ではチェーザレはピサの大学生。
架空の青年アンジェロと出会い、
彼の視点から物語が進行します。

以前も書きましたがチェーザレ
世界史の教科書にはあまり出ない
のに、歴史好きには人気の高い人。

簡単に説明すると

(※作中で教皇になるのは大分後)

教皇の私生児。

・戦いと策謀に生きた野心家で
若くして亡くなる美丈夫。

・その際活用されたらしい
ボルジア家の毒「カンタレラ」

・美しい妹ルクレツィアを
政略結婚の駒として使う。

・忠実な暗殺者ミケロット。

・ダ=ヴィンチと交流あり。

美形で早逝してて歴史上の
有名人と交流があって

ドラマティックなエピソードに
事欠かないとなれば、創作物の
ネタにもされるでしょう。

(類似例:義経とか信長とか
土方さんとか)

本編はピサ大学にアンジェロが
遅れて入学するところから
はじまります。

フィレンツェ生まれの
アンジェロは石工の孫。

祖父がメディチ家と縁があった
のと、本人が賢いのを見込まれ、

同年代のジョヴァンニ・デ・
メディチのお供として大学に
行けることになりました。

しかし純朴で世間知らずな
ため、思ったまま発言したことが
ジョヴァンニの面目を潰す羽目に。

側近が仕返しに荒馬に乗せ、
危うく崖から落ちるところを
助けてくれたのがチェーザレ
でした。

(その馬レムスはチェーザレ
ジョヴァンニに贈ったもので
馬泥棒から馬を助けたつもりだった)

誤解はすぐに解け、レムスが
二人を親しく結びつける
ことになります。

なおその後もアンジェロの
悪気のない発言がトラブルを
生み続けます。

(お前ちょっと考えて喋れ……!)
って誰か言ってあげるべき。

故郷の仲間から孤立した
アンジェロにとって
チェーザレといる方が
安心できるくらいですが

チェーザレは優しげな態度を
取っていても、決してアンジェロに
心を許しているわけではなく……。

続きます。

『聖闘士星矢』(雑談)何故星矢は魔鈴を姉と誤認したのか?

当時からネタにされてる
ツッコミどころの一つに

「星矢、いくらなんでも姉が
魔鈴っておかしいと思えよ」

というのがあります。

確かに長年生き別れてた
とはいえ、実の姉と他人を
間違えるでしょうか。

ちょっと検証してみます。

まず星矢が魔鈴=姉かも?と
誤認したのは

モーゼス「姉の魔鈴と一緒に
あの世へいけーーーーっ!!」

この台詞が原因。

普通なら(それはありえない)
と、即座に否定できても

1:モーゼスは本気で思い込んでる
ので、言葉に真実味がある。

2:この時、星矢はモーゼスに
天空髙く放り投げられ、
下でとどめを刺そうと
待ち構えられてるという

絶体絶命の状況で、まともな
思考ができる状態では
ありませんでした。

しかも「姉」の一言で
奮起して逆転勝利します。

ここから魔鈴は本当に姉なのか
どうか、星矢も読者も惑わされます。

紛らわしいことに星矢姉・
星華と魔鈴は髪型も髪の色も
(アニメの)声も同じです。

なおFRの第一回シュミ特でも
姉じゃない方に500円賭ける
なんて投稿があったりと

当時からミスリードだとは
思われていました。

そもそも魔鈴が姉なら
星矢と引き離されて約一年で
白銀聖闘士になってることに。

(星矢は青銅聖闘士になるのに
6年かかってる)

真面目な話をすると
星矢視点だと

・10才の少女が
6年も行方不明のまま。

銀河戦争という連日、全世界に
報道されたコンテンツに出ても
何の反応もない。

それなら姉はもうこの世にいない、
もしくは新たな生活の方が
大事で、星矢とは関わりたくない。

そんな不安が頭をよぎらなかった
はずはありません。

しかし魔鈴が姉であると
仮定するなら

日本での平穏な暮らしを捨て、
過酷な修業を経て聖闘士になり

時には命がけで星矢を
守ってくれたことになります。

星矢の今までの苦労も
全て報われるわけで、多少の
矛盾など気にならないでしょう。

あほだと笑うよりも
(早く姉さんと会えるといいな……)と
暖かく見守ってあげてください。

モーゼスもアステリオン
罪作りなことしたよなぁ……。