昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

松井優征『暗殺教室』その1

暗殺教室(12~)は架空の
中学・椚ケ丘中学校を舞台に
突如現れ、担任教師となった
謎の生物「殺せんせー」と

彼の暗殺指令を受けて
「殺し屋」となった3年E組の
生徒たちとの攻防と交流を
描いた学園青春アクションもの。

15、16年にTVアニメ化され、
15年に実写映画も作られた
人気作。

殺せんせー役は嵐のニノでした。

ゲームも制作されています。

「生徒たちが担任教師をあの手
この手で殺そうとする話」
というとんでもない設定なのに、

「落ちこぼれ生徒たちの悩みに
寄り添い、成長を促していく」
王道の教師モノでもあります。

何しろ冒頭からすごい。

「HRをはじめます」

という普通の教師の台詞を
言ってる普通じゃない生物へ

「起立!!」

号令と共に銃を
構える生徒たち。

(僕らは殺し屋)

という生徒のモノローグと共に
弾道を避けながら出席を
取っていく「先生」

「普通」と「ありえない」が
入り混じったシュールな出だし。

ここから一旦回想と共に
何故こんな状況になってる
のか説明されます。

彼らが中3になった
ばかりのある日、月が
破壊されて三日月の状態に。

突如現れた、人より少し
大きいくらいの黄色い
タコのような謎生物が

「初めまして 私が月を
爆(や)った犯人です

来年は地球も爆(や)る
予定です

君達の担任になったので
どうぞよろしく」

((まず 5・6か所
ツッコませろ!!))

クラス全員そう思った

読者を引きつける、物語の
掴みとして完璧すぎる……。

防衛省の烏間(からすま)さん
からの説明で、今の話が
嘘でないことや

それを知っているのが
各国首脳だけであり

秘密裏に殺す努力を
しているが失敗続きな
こと、

化け物は3年E組の担任なら
やってもいいと提案したため
生徒たちは「殺し屋」に
なってほしいと頼まれます。

成功報酬は百億円。

そして謎生物は暗殺OKの
時間以外は、教師として
授業をします。

地球の危機なのは本当でも、
こんな滅茶苦茶な
話を受け入れる学校側も
大概おかしいと思ったら

やっぱりそれ相応の
事情がありました。

 続きます。

アミュー『この音とまれ!』その5

改めて全国を目指すことを
決意した7人は大会に
向けて夏合宿を開始。

しかし今一つリズム感が
悪く、妃呂に怒られて
ばかりの光太は

自分を足手まといと
思い込み……。

(詳細はあえて言いませんが
青春だなぁ……)

しかしそれも乗り越えて
遂に関東邦楽祭。

ライバル校たちの演奏の
演出もそれぞれ凝ってます。

漫画で「素晴らしい音楽」を
奏でているように描くのは
至難の業です。

明陵は音の要・桐生桜介の
過去回想やキャラの内面を
明かしながらの演奏シーン。

既に登場し「にこやかで
誰に対しても友好的」な
印象のキャラだっただけに
意外でした。

茨城・永大付属高校は
小柄だが気が強く、
パワフルな演奏の千太朗と
フォロー役の晴(はる)の
「阿吽の呼吸」

(だだし阿が強烈過ぎて
吽が恐縮している)

ここの表現はコミカルで
明陵と姫坂の合間の
息抜きになっていました。

いよいよ出番という時に
アクシデントで愛が
手にケガを……。

即座に気づく滝浪先生。

 一度は愛のケガが響いて
音が乱れるものの、立て直し
弾き切ったシーンが
素晴らしい……!

そして一旦会場を離れた7人は
次の順番だった珀音高校の
演奏を聴いていませんでした。

そして優秀校に選ばれたのは
無名のはずの珀音(はくと)。

さすがに全国の壁の厚さを
思い知るメンバーでしたが

滝浪「ベスト以上の
演奏したろ」

「お前らはもっと上手くなれる」

ここに来て滝浪先生が
デレた……!!

泣き出す7人が可愛すぎる……!

その後、滝浪先生は
協力的になり

「場数を踏め」と学園祭で
披露できるよう楽譜を
作ってくれます。

この前後からさとわ→愛、
妃呂→武蔵への恋愛フラグが
立ちます。

部活の妨げになるのではと
真面目に悩む二人。

どこまでも鈍感な愛と
自分に自信がないが故に
カン違いしないように思い込む
武蔵……。

そして本大会へ向けて
滝浪先生が選んだ曲は
かつてさとわが失格になった
「八重衣」のアレンジ。

これを演奏するかどうかで
さとわはもう一度自分の
演奏と向き合うことになります。

続きはまたそのうちに。

アミュー『この音とまれ!』その4

妃呂も加わって団結した
7人はテストも乗り越えて
ほのぼのムード。

顧問の滝浪先生の下の名前が
「涼香」と知って

愛「……女だったのかお前……」

滝浪「チカちゃんて本当
アホの子なんだな」

すごいブーメランを見た……。

なかなか曲者な先生ですが
この頃は「やる気もないのに
妙に音楽に詳しいことを言う人」
です。

初めて7人で参加することに
なる「関東邦楽祭」に向け、
やる気になってるところに
遂にライバル校が登場。

全国大会常連校・姫坂女学院の
鳳(おおとり)かずさは
さとわの大ファン。
ちなみに男嫌い。

ある大会で失格して以来
消息が分からなくなっていた
さとわが時瀬高校にいると
分かり、押しかけてきます。

かずさ「こんなところで
さとわちゃんの才能を
腐らすわけにはいかないわ!」

さとわ「私はここがいいの!」

言い切った後赤くなる
さとわが可愛い……。

納得できないかずさは
「うちの部の演奏を聴けば
絶対うちで弾きたくなる」と

他校との合同勉強会に
筝曲部のメンバーを招待。

場所が明陵高校と知って
一人だけ複雑な気分の武蔵。

(かつて受験に落ちた高校で
弟の通う学校でもある)

しかしそんな事情は
皆には関係ないと
明陵行きを承諾します。

遅刻したため明陵の演奏は
聴けなかったものの、
姫坂の「そろう」音の
レベルの高さに圧倒されます。

追い打ちをかけるように
明陵に通う中学時代の友人と
遭遇する武蔵。

筝曲部だと話すと笑われ
笑ってごまかすと

愛「何がおかしいんだよ」

「こいつら今、お前も
筝もバカにしたんだぞ!!」

武蔵「久遠君には分かんないよ」

武蔵が思わず口にした
拒絶の言葉にダメージを
受ける愛。

滝浪「部長のお前が
自分の気持ちにすら
自信もてねえようじゃ
全国なんて到底無理だな」

 どストレートな正論を言われ
凹む武蔵を助けたのは
妃呂でした。

妃呂「──あんた あたしが
何か話したら ちゃんと
聞いてくれるんでしょ」

「あたしだってちゃんと
聞くわよ!!」

この後、武蔵は愛に
本音を打ち明けて
仲直りします。

妃呂がいてくれて良かった……。
(ほっこり)

続きます。

大西巷一『乙女戦争外伝Ⅱ 火を継ぐ者たち』その2(下巻感想)

下巻、本日発売です!!

詳細はボカしますが
ネタバレにはご注意ください。

久々なので解説しますと
15世紀チェコ宗教戦争
描いた『乙女戦争』のその後、
ハンガリーで起きた内乱と
オスマン帝国との戦い。

主人公クラーラは前作の
主人公シャールカの娘。
現在はオスマン帝国スルタン・
メフメト2世の寵姫。

物語とオスマン側は
彼女視点で進みます。

史実の流れは彼女の父・
ハンガリーの有力貴族、
フニャディ・ヤーノシュが
担当。

前巻では友好関係にあった
傭兵集団のトップ・イスクラの妻
サーラをフニャディの長男が殺害、
敵を増やしてしまいます。

更にオスマンとの戦闘で
娘クラーラが行方不明になって以降、

フニャディは厳しく
容赦なくなっていきます。

フニャディ「トルコの脅威から
この国を守るため 統一と
集権化を急がねばならぬ」

敵を車輪に乗せて処刑し、
高々と掲げて晒すって
当時流行ってたのか……?

ブラド3世「敵の心を折るために
ここまでやるのか……」

※後に「串刺し公」と
呼ばれる人。

一方クラーラ視点では
メフメト2世がコンスタンティノ
ポリス攻略中。

一緒に遠征に来たクラーラが
出会った砲兵≪赤鼻≫のヤンは
少年時代、シャールカと共に
戦っていました。

前作4巻だと餓死寸前の
シャールカの見た幻の中に
死者たちと一緒にいるけど、
ケガしただけでしたからね。

そしてビザンツ帝国
滅ぼしたメフメト2世の
次の目標はハンガリー

ハンガリー貴族たちは
それでも団結しませんが
説教師カピストラノのもと、
平民たちが立ち上がります。

カピストラノさん
顔が……怖い……。

久々に戦地にシャールカが
登場。

一緒にいる孤児たちに
彼女に会いに来なかったと

責められて困ってる
フニャディが数少ない
和みシーン。

ここからは詳細は書きませんが

フニャディと
メフメトが遂に対面……!!

ハンガリーの次の王は……!?

不幸も多かったけど何だかんだ
幸せを掴んだクラーラ。
良かったね……。

大西先生、『乙女戦争』から続く
大作をありがとうございました!!

次回作も楽しみにしております!!

『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』

仮面ライダーグリス』(19~)
Vシネマ仮面ライダークローズ』の
続編。

感想を一言でいうと

カズミンが最高に
カッコ良くて気持ちわるい。

冒頭はTV本編でのカズミンの
嘘ナレーション
「ドルオタ、推しとつきあうってよ」
が実現した体で始まります。

キッチンカーでカフェを営む
美空を見つめるカズミン。

イケメン全崩壊の顔芸と
ナレーションが面白すぎる……。

ところが突然、

美空「つきあってよ」

舞い上がってタキシード姿で
待ち合わせ場所に現れますが
真相は……。

そんなオチだと思ったよ!!

失恋したカズミンはボートで
3バカと共に海へ漕ぎ出します。
そのまま漂流してしまい……。

カズミン不在のまま本編は
一転してシリアスモードに。

ライダーシステムをテロリストが
狙っていると連絡が首相官邸
入りますが、

それを伝えた男こそ仮面ライダー
ヴェルデテロリストの一味でした。

葛城博士の元助手が手引きし、
まず幻徳が、次いで万丈、戦兎が
変身不能にされます。

しかし何故か戻って来たグリスと
3バカは変身可能。

襲われた際、幻徳は咄嗟に
咲羽さんにテロリストの音声
=情報を電話越しに伝えます。

戦兎もまた、敵の目的が
ホワイトパネルと知って、偽物を
持ち去るよう誘導していました。

しかし敵は美空を連れ去り、
引き換えに本物のパネルを渡せと
要求してきます。

その際、美空を助けに入った
3バカたちが重傷を追い、
カズミンも敗北して……。

父親と和解できず、研究所に
戻らずにいた葛城巧の協力も得て
新アイテムを開発。

しかし新アイテム完成の条件は
3バカの命と引き換えでした……。

※死ぬとは言ってない。

『クローズ』では変身がなかった
内海さんが今回は変身してくれます。

結局「ドルオタ、推しと
つきあうってよ」は今度こそ
実現しそうです。良かったね!

幻徳さんと咲羽さんもラブラブ
ですが、そんなTシャツをよく
着る気になりましたね……。

『ビルド』好きなら元気に
なれる作品です!

葛城親子の関係者には
まだまだヤバい科学者が
沢山いそう……。

『機動戦士ガンダムZZ』その10(32話+小ネタ)

サブタイトルは「塩の湖を越えて」

大雑把に説明すると
ガンダムチームがアーガマ
合流を果たす話。

そうスムーズにいくわけもなく、
合流を阻止すべく
オウギュスト・ギダンが
動き出します。

作中の役割はハマーンから
派遣されたグレミーのお目付け役。

メタ的にはグレミー
不在時のミンドラ指揮官。

レミーが戻ったということは
役目は終わったわけで、
この回で退場となります。

 迎え撃つガンダムチームは
ビーチャがジュドー
対抗意識を燃やして

ZZを奪ったりと、
足並みが揃いません。

たまに殊勝なことを言うかと
思ったらまた暴走する
ビーチャ……。

エルがジュドーばかり
頼るから焼きもちかも。

ミンドラに戻ったグレミー
オウギュストに「切り札」を
見せます。

カプセルに入った眠り続ける
裸の少女はプルに瓜二つで……。

オウギュストはマシュマーや
キャラ、ゴットンのような
人間味のあるエピソードが
出ないままのキャラでしたね。

ガンダムチームとの戦闘中の

オウギュスト「大人の男が
そんなに役立たずか!!」

この叫びには多少同情しますが

10才の少女を切り札=
軍事利用すること自体は
特に嫌悪とかないんだ……

そしてそっくりな少女が
出たということは、プルに
不穏なフラグが……。

この回は本筋とは関わり
ないところで

ハマーンがシャアの幻に
話しかけたり、

姉がいたが既に死んでいること、
自分は生き残ることを
ノローグで呟いたりと

ファンにとっては何気に
重要なシーンがあります。

ハマーン「わたしはいつもひとりだ」

この回のこの台詞、後に
神谷浩史さんとのイベントに
流用されることになろうとは……。

 ところで先日、速水奨さんと
堀内賢雄さんの公式Youtube
(台詞は意訳)

賢雄さん「お前が頑張ればマシュマーは
シャアを越えられるって言われた。
できなかったら途中で消えるって」

速水さん「どうなりました?」

賢雄さん「できなかったよ……」

励ましの軽口だったろうに、
路線変更のせいで大ダメージを
与えることに……。

賢雄さんは何も悪くない……!!

続きはまたそのうちに。

中村充志『AGRAVITY BOYS』その7(7巻感想)

遂に7巻で完結……!!

ネタバレに触れないわけには
いかないのでご注意ください。

ネタバレ:地球は救われた。
あと下ネタが大爆発。

最終巻に相応しい壮大な
スケールでしたね。

本巻ではあるきっかけから
グリスロウが「能力」に覚醒。

皆もそれに続き、その理論を
ゲラルトが応用して地球も
救った……。

こう書くとカッコいいん
だけどな(白目)

7巻はおちんちんという
言葉がゲシュタルト崩壊
起こしそうなほど連呼されます。

まぁ第一話からおちんちん
相対性理論とか言ってたけども。

ようやくクリスが男と知って

グリスロウ「クリ……ク……
クリスには……やっぱり……
ついているのか……?
おちんちん……」

グリスロウの絶望の表情と
見下ろすヴォルクの憐みの
顔の絶妙さがすごい。

迫真なだけにバカバカしさが
際立ちます。

その後グリスロウは失踪。

サガ「一体どうして……!!」

ヴォルク「おちんちんが……
ついてるからって……」

サガ「今更!?」

いや自分にじゃなくて……
このやり取り面白すぎる。

行き倒れたグリスロウは
自分の精神世界の中の
擬人化おちんちんと対話。

おちんちんの属性だの
神殿オーチントピアだの

カオスすぎる設定に
ひたすらツッコミ続ける
グリスロウ……。

「あらゆる人種・宗教・
性別・格差を超えて……

みんなが笑い合えるのは
おちんちんとうんこ
だけなんだ……」

何をイイ感じに言ってんだ!!
(否定できないドリフ世代)

現実世界に戻っても
得た能力は使用可で
惑星開拓が捗ります。

グリスロウがおちんちん魔法を
披露してる時の北方チーム、

すごく嬉しそうなルオ、
律儀にツッコむヴォルクの
間のアールシュが何とも
言えない顔をしている……。

しかし惑星を喰らう生物が
出現、グリスロウだけでなく
皆が能力に目覚めて
協力しますが……。

 最後はサガが少年マンガ
主人公っぽく決めます。

とりあえずハッピーエンド、
彼らの冒険は続く!という
終わりですが、もっと見たかった
なぁ……。

中村先生、ありがとうございました!
次回作も楽しみにしています!!